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日本一の建築通にとっての理想の住宅とは

渡辺篤史の理想とする家
Pen : Lamy - 2000 (M)
Ink : Sailor - Okuyama

住宅建築の分野で、日本一の目利きは誰でしょうか?

渡辺篤史
私は 「建もの探訪」 の渡辺篤史さんだと思います。

この番組は、都市や郊外に建つ住宅を中心に、毎週、渡辺さんが家庭を訪問し、建築鑑賞の観点からレポートするという構成になっています。

それほど視聴率が高い番組とは思えないのですが (失礼!)、なんと放送開始後27年という長寿番組。これまで渡辺さんが訪問されたお宅はもうじき1,400軒を越えようとしています。

渡辺さんがすごいのは、各家庭のリビングやキッチンなどの “陽” の部分はもちろん、寝室、クローゼットやバス・トイレといった “陰” の部分まで全て見てこられたこと。こんな経験を積まれた方は、日本はおろか、世界でも渡辺さんしかいないのではないでしょうか。

渡辺篤史の建もの探訪BOOK

放送20周年を記念して作られた、『渡辺篤史の建もの探訪BOOK』 には、そんな渡辺さんが考える、自らの住宅観について述べておられる箇所があります。

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インタビュアー: 渡辺さんにとって、住宅で一番大切なことは何ですか?

渡辺: 「物語が宿る場所」 ということかな。親が子供のために、いろいろなお話をいっぱいつくって聞かせてあげられるような家。人間的な感覚や感性を元気にしてくれる空間。
そのためには生活の機能を満たすだけでは不十分で、余白や無駄が必要なんだと思う。名人といわれる建築家の住宅にはそれがありますね。

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番組でとりあげられる住宅は個性あふれるものが多いので、渡辺さんの好みには合わないケースも当然あるでしょう。それでもブレることなく、渡辺さんはその住宅の魅力を伝えられますが、やはり、渡辺さんが本心から 「これはすばらしい作品だ!」 と感じておられるときは、表情で分かります。

渡辺篤史の建もの探訪 2
2015年5月30日に放映された第1324回、「別荘気分! 川沿いテラスと絵画窓の家 - 東京都稲城市・内田邸」 はそんなケースでした。建築家、内田雄介さんの自邸を評して、番組の最後に、渡辺さんは次のコメントを残されています。

渡辺篤史の建もの探訪 1
++++++++++++++++++
「内田さんのお宅、いかがでしたか。とても気持ちがいいんです。空間構成が実に見事ですよね。どんな仕事の世界でもいろいろな人に影響をうけます。設計家、諸外国の著名な方、そしてまた国内では吉村順三さん、中村好文さん。その他にも数多く、いろいろな人から影響を受けるんですよね。でも、内田さんの設計は、どうでしょう、非常に個性的といいますかねえ。そのいろいろなものを咀嚼して、じつにいい表現をなさっているというかんじが致しました。まわりの緑豊かな環境を貪欲にいただくと同時に、この外観ですね、外から見て自然を壊さない、そういう想いが感じられますよね。成功しましたね!」
++++++++++++++++++++

この内田邸のように、渡辺さんが高く評価する住宅を思い起こしてみると、「物語が宿る場所」 というキーワードに重なることがよくわかります。私流に別な言葉に置き換えるならば、「子供の視点からみて、好奇心を刺激され、動き回りたくなる家」 ということだと思います。

では、そんな日本一の住宅の目利きである渡辺さんが、自ら作ってみたい家って、どんなものなのでしょうか。

「渡辺篤史の建もの探訪BOOK」 には次の言葉が記されています。

++++++++++++++++++++
・ いろいろ夢はあるんだけど、ひとつはアパートを建ててそこの大家になることだねえ。 (中略)僕がアパートの大家さんというか“よろず相談所”になって、いろいろな世代や家 族がひとつ屋根の下に寄り添えればなあと。住民一人ひとりの知恵や能力を結集して共に暮らしてゆく、そんな暮らし方に惹かれます。
それから商店街の路地裏にある、小津安二郎の映画に出てくるような家で、ご近所さんと楽しく暮らすというのも憧れですね。

・ 僕は賑やかな商店街から一歩路地を入ったような場所にある家がいいなあ。周りにはちょっとした緑があって、それが実のなる木でね。建物は雨露がしのげて、ほっとできる空間があれば十分。最近年のせいか、人恋しくて (笑)。

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なんだか、拍子抜けするくらいシンプルですね。まるで美食の限りを尽くした大家が、最後に行き着いた究極の美食は お茶漬けだった、というようなかんじです。

何事も、道を極めると最後は振り出しに戻るのかもしれません。

私は現在、マンションに住んでいますが、いずれは親が住んでいる一戸建てを建て直そうと考えています。アパートの大家になれるほどの敷地があるわけではないし、商店街の路地裏にあるわけでもないのですが、小さな庭でも設けて、ご近所の方と軽くお茶でも楽しめるスペースを持ちたいな、なんて思うようになりました。

最後に、渡辺篤史さんが、実際に住んでいる住宅はどのようなものなのでしょう?

間取りは4LDKで、奥様と二人の娘さんと、4人で暮らしているとのこと。

渡辺さんは2009年4月28日に、『徹子の部屋』 に出演されており、その際、自邸に関し、次のようなコメントをされたようです。

渡辺篤史 黒柳徹子
「 自宅は大失敗。コンクリート打ちっ放しなんですが、夏暑くて、冬寒い。半地下にオーディオルームも作ったんです。でも、音が響き過ぎて、気持ち悪くなっちゃって。いまだに補修してます。(建もの探訪) 20年の経験は生きなかったですね 」

はたして、渡辺さんが理想の住まいを手にする日は来るのでしょうか。。。
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コメント

非公開コメント

家って欲が深くなるものです・・

最近ブロ友さんが新築しました、昔ながらの工務店大工さん施行の日本住宅です。家づくりは難しいですね~
我が家の場合は12年前のリホームを建て替えにすれば良かったと後悔しています・・・(つれあいの意見ですが・・)小生は後悔はしていないのですが。

プルートパパさんへ

コメントありがとうございます。

昔ながらの日本住宅、憧れるなあ ! しかし、私の場合、狭小住宅になるので、伝統的な日本家屋は無理そうです。

リフォームか建て直しか、これも悩ましい選択です。どちらにせよ、自分にピッタリ合う建築家とめぐりあえるかどうかが、大きなポイントになるでしょうね。
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とてもラッキーな家造りでした

えいしんです。

私は、現在、一戸建ての住宅に住んでいます。それ以前は、賃貸のマンションに住んでしました。
現在の住宅は、賃貸マンションのすぐ傍で、土地の販売がされていました。
その土地を購入し、一戸建ての住宅を建設することになりました。
勿論、自身の希望で、家の間取りや細かい部分も決めることが出来ました。
何より嬉しかった事は、賃貸マンションから近かったため、頻繁に建設現場に訪れることが出来た点です。
これにより、建設途中の建設後には見ることが出来ない、壁の内側の状況が確認できた事や、「大工さん」と顔見知りになり、実は建設会社に依頼していない細かな部分も、結構配慮してもらいました。

それでは、お疲れさまでした。


見てます

私も、他の観点から、建造物のはじめの部分だけは、この目で見ています。いいかげんですね。

金に糸目はつけない?

 取引相手だから、ということで私の親は業者に任せきりにしたら
後で調べると、ぼったくられていたとか・・・友人も友達のお父さんが大工だからと、「予算とか気にしなくていい」とまかせたら、トラブルになって友達とも絶縁し、家も建て直しみたいになったそうです。そういうところは常識の範囲で制限付けたほうがいいんだなって思いました。

えいしん さんへ

コメントありがとうございます。

「頻繁に建設現場に訪れることが出来た」、このポイント、重要そうですね。

自分が建築の知識を持っていないとしても、施主が頻繁に見に来れば、現場の職人さんも手抜きはできないでしょう。頻繁に見に行くためにも、住んでいるところから近いところに家を建てるにこしたことはなさそうです。

おかげさまで参考になりました。
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senri32 さんへ

コメントありがとうございます。


「建造物のはじめの部分」 とは、基礎工事のところですよね。
注意して見たことないのですが、いいかげんですか。

大手不動産会社が企画するマンションでも欠陥工事で問題になるくらいですから、個人の家のための工事っていうのは、やはりリスクありますよねえ。。。

施主としての対策は、建築家を引き連れて、頻繁に現場へ見に行くことくらいかもしれません。

リスクはあっても、建築家と話し合って作る自分だけの家って、憧れちゃいますね。
====================

なのはなSさんへ

コメントありがとうございます。

「建もの探訪」 を見ていますと、「友人が建築家で、彼に設計を依頼しました」 という方がけっこう多いんですよ。

しかし、なのはなSさんがご指摘のとおり、家づくりは、かなりのお金がかかる話ですから、もしうまくいかなかったら、人間関係がボロボロになりますよね。

やはり、大切な友人(あるいは親戚でも)とは、お金に関わることは避けるべきだと思います。もし任せるとしたら、「何があっても一切文句は言わない」 というくらいの覚悟を持たないといけませんね。私にはそんな度量、ありません。

おかげさまで、またひとつ勉強させてもらいました。
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