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白鳳の猫だましとネイマールのヒールリフト

白鳳 猫だまし

白鳳とネイマール
Pen : Delta - Delta Dolcevita Oro (M)
Ink : Pelikan - Royal Blue

北の湖理事長は 「(猫だましを)やるってのは、なかなかありえない。やられる方もやられる方だけど、やる方もやる方。横綱としてやるべきことじゃない」 とあきれ気味。

2015年11月17日 日刊スポーツ
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大相撲九州場所の10日目、白鳳は栃皇山との対戦で、相手の顔の前で両手をパチンと合わせる、「猫だまし」という奇襲戦法を用いて勝ちをおさめました。

「白鳳、美しく勝つことへのこだわり」 というで稿でお伝えしましたが、白鳳は、「勝つためには手段を選ばない」 というタイプではなく、「横綱だからこそ、お客さんを魅了して、美しく勝たねばならない」 という美学を持っている力士です。

今回、「猫だまし」 の採用を決断するまで、白鳳は徹底して考え抜いたに違いありません。この試合で勝つことはもちろんのこと、残り5日間の対戦相手に対して 「今場所の横綱は何を仕掛けてくるかわからない」 と迷わせることによって有利な立場を築くことをも狙った上での判断だったのでしょう。

試合後、余裕の笑顔で白鳳は栃皇山の肩を叩いたのですが、その笑顔の裏には 「今場所はもらった!」 という確信が秘められていると感じました。

さて、この猫だましについて、上述のとおり、北の潮理事長は強く批判しています。その根底には、「横綱は奇襲戦法のような卑怯な技は使わず、正々堂々と戦うべきである」 という信念があるのでしょう。

一方、白鳳は前述のとおり、高い美意識を持っている力士ですから、猫だましもその美学の表現のひとつと考えているはずです。

自分はどちらの考えに傾くかというと、白鳳です。では、何を根拠にそう思うのだろうか、と考えてみると、これが意外に難しい。

辿り着いた結論は、「エンターテインメントにおいては、客を楽しませてくれるか否かが価値基準となる」 というものでした。

日本文化が海外において人気を高めている現在、テレビによる相撲観戦を楽しみしている外国人も増えています。横綱の猫だましをみて、「相撲って面白いなあ、こんな技もあるんだ」 と感銘を受けた外国人は多かったと思います。言葉を変えるとすれば、白鳳は相撲のエンターテインメント性を高めてくれたと言えるでしょう。

今回の白鳳の件で思い出したのは、今年の5月30日、ネイマールがスペイン国王杯決勝のビルバオ戦、後半40分で見せてくれたプレーでした。
ネイマールのヒールリフト

スポーツライター、小宮良之さんは次のように表現されています。

「左サイドでロングパスを収めたネイマールが、ビルバオのディフェンダーと1対1で対峙したとき、両足でボールを抱えて相手の頭越しにドリブルしてゆくプレーを見せた。(中略) この技は失敗したが、ビルバオの選手たちが一斉に激昂した。ネイマールに激しく詰め寄り、その行為を非難、その表情は怒気を含んでいた。 『私がビルバオの選手だったら、同じようなリアクションを取っただろう。もしくは、もっとひどい反応をしていたかもしれない』 バルサの指揮官であるルイス・エンリケまでがネイマールをたしなめるような発言をしたほどだ」
ネイマール ビルバオ戦

同様に、バルサの (元) 同僚、シャビ選手もネイマールのこのプレーを問題視する発言を残しています。

スペイン人には、スペイン人にとってのサッカーの美学があるのでしょう。ネイマールのプレーはスペイン人にとって許すことのできないものだったわけです。しかし、ネイマールにはブラジル人としてのサッカーの美学があり、彼は試合後も 「自分のプレースタイルを変えるつもりはない」 と断言しています。

はたして、どちらが正しいのでしょうか?

相手選手のファウルによりこのプレーは成功しなかったものの、世界のサッカーファンの大多数はこのプレーに感銘を受けたはずです。

スペイン人選手の騎士道文化はご立派でありますが、世界のサッカーファンはネイマールの妙技に魅了されるわけでして、この一件は哀れなドン・キホーテ同様、スペインサッカー界の凋落を意味しているような気がしてなりません。
ドンキホーテ

あらゆるエンターテインメントは、客を楽しませる方向に進化してゆく。相撲もサッカーも、この流れを止めることはできない。私はそう感じています。
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