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まっとうな寿司屋を見定める

寿司屋さんが書いた寿司の本
シェーファー - プレリュードSC : ペン
エルバン - グリーンとブルーのブレンド :インク

長年の勘と素材に対する厳しい選択が、塩加減と酢加減を決定して美味しい素材になるのです。 「こはだは寿司屋の顔だ」 といわれるゆえんは、このあたりからきているのかもしれません。しかし、塩と酢( 梅酢) の具合が味を決めるところから「塩梅」という言葉を作った先人は、つくづく偉いものだと思います。

内田 正 : 寿司屋さんが書いた寿司の本
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日本人で 「寿司は嫌い」 という人を見つけるのは難しいですよね。私も寿司は大好物でして、朝、昼、晩の三食が寿司でもよいくらいです。家でもよく作りますし、回転寿司も行きますし、コンビニの、“ツナ巻き寿司”とか“納豆巻き寿司”とかも好きです。

「寿司であれば何でも好き」 というタイプの私なんですけれど、寿司屋でプロの寿司を食べたくなるときもあります。他人の評価に惑わされず、自分の価値観で、お財布にやさしく、実力もたしかな寿司屋を選ぶにはどうしたらよいでしょうか。長年、試行錯誤を続けた結果、私は次のようなスタイルで判断するようになりました。

寿司屋さんを選ぶ際、一番大切な条件は、あたりまえですが 「清潔であること」。魚の生臭さが漂う店、長髪の板前さんがいる店、板前さんがタバコを吸う店、こういうところはパスですよね。

この最低条件をクリアした後は、いよいよ寿司の味になってきます。

私は、寿司屋の実力は、コハダ(小肌)、玉子、海老(生ではなくて調理したもの)、この寿司種三種で明確に差が出ると考えています。

その中でも一種だけあげるとしたらコハダでしょう。
こはだ

「美味しいコハダを食べさせてくれる店は、他のどの寿司を食べても美味しい」と考えて、まず間違えはありません。

コハダは季節によってシンコ、コハダ、ナカズミ、コノシロと呼び名が変化し、素材の状態も変化してゆきます。塩をふり、水で洗い、次に酢で洗い、最後に酢で漬け込む、という手間のかかる工程が必要なうえに、魚の状態によって塩加減、酢加減を変えねばならず、寿司屋の実力が露骨に見えてしまう寿司種です。それにもかかわらず、コハダの売値は寿司屋の種の中で安いレンジにあります。

このため、コハダは寿司屋にとって、最も儲からない商品と言えます。経営効率だけを考えるならば、コハダをメニューから外した方がよいはずです。

しかし、まっとうな寿司屋は儲けを度外視してでも、コハダに力を入れるのです。それは上述の内田 正さん(浅草、弁天山美家古寿司の社長)が述べておられるとおり、コハダが江戸前寿司の顔といえる商品だからでしょう。コハダには寿司屋の心意気が表現されているのです。

そんなわけで、私は始めて行く寿司屋でカウンターに坐り、お好みで注文するときは、コハダからスタートするようにしています。店の顔といえる商品がどのようなものか知りたいですし、コハダの酸味で胃が刺激され食が進むからです。

コハダの話が長くなってしまいましたが、玉子と海老も、店によって大きく差がでますね。

玉子は手間がかかるので、専門店から玉子だけ買い付ける寿司屋も多いです。そう考えると、「玉子はうちで作っています」 という寿司屋さんは、それだけで高い志を持っていると言えるでしょう。

海老については、調理をせずに生で出す店が多いです。海老が素材として持つ濃厚な味わいは、生で食べて充分美味しいわけですから、調理を施して生よりも美味しくするというのは難しいことです。しかし、実力のある寿司屋は、火を通してなお美味しい海老を食べさせてくれるのです。これについて、上述の内田 正さんは次のように述べておられます。

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海老は茹でることによって残念ながら海老の持っている旨味を茹で汁の中に放出してしまい、そのまま寿司種にしてしまいますとパサパサな、だしのぬけ殻のようなものになってしまいます。塩と甘酢で海老にもう一度旨味と水分を補充することによって充分に美味しい寿司種としての海老が出来上がるのです。
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そんな内田さんのお店で出される寿司が次の写真になります。
弁天山美家古寿司

コハダ、玉子、海老、、、どれも輝いていますね。

今後は日本の人口が減り、寿司屋間の価格競争も厳しくなることでしょう。それでも、こういう手間のかかる寿司種でプロの技を見せてくれる本物のお寿司屋さんが、こだわりを曲げずに江戸前の伝統を守ってくれることを願っています。

寿司は日本の伝統文化ですから、よい寿司屋を見定め、そういう寿司屋が繁盛するように支援するのも、日本人としての責務のひとつと言えるのではないでしょうか。
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