FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ディア・ハンターを30年ぶりに観て解けた謎

ディアハンター ポスター

“モノ”は変わらなくても“自分”は変わり続けている、そんなことを感じた経緯をお伝えします。

1979年のアカデミー賞で作品賞をはじめ5部門を獲得した名作、ディア・ハンターは、その美しい旋律の音楽も含め、私の大好きな作品です。

「大好き」と言いましても、最後に観たのは高校生の頃でしたから今から30年前の話です。「いつか時間ができたとき、この映画をじっくり観てみよう」と思って数年前に買っておいたDVDを取り出して妻と一緒に楽しみました。

この映画に関しては、「ロシアンルーレットで有名な映画」 と言われれば、「ああ、聞いたことある」 という方も多いのではないでしょうか (下の写真は、準主役のニック役、クリストファー・ウォーケンがロシアンルーレットを行なうシーン)。
ロシアン ルーレット

念のため、結末を除き、この映画の途中までのストーリーをお伝えします (ウィキペディアを参考にしました)

++++++++++++++++++++
(ストーリー)
ピッツバーグ郊外にあるロシア系移民の町の製鉄所で働くマイケル (ロバート・デ・ニーロ)、ニック (クリストファー・ウォーケン)、スティーブン、スタン、アクセル、ジョンは休日になれば全員で鹿狩りに赴くごく平凡で仲の良いグループである。
そんな彼らにもベトナム戦争の影が迫り、マイケル、ニック、スティーブンの3人はベトナムに徴兵されることになった。
3名の壮行会とスティーブン、アンジェラ夫妻の結婚式も兼ねた華やかなパーティを終えた後、3名は出征する。
ディアハンター 結婚式

ベトナムの戦場において、マイケルは偶然にもニックとスティーブンに再会するものの、3人は捕虜となってしまう。
閉じ込められた小屋の中では世にも恐ろしい賭けが行われていた。ロシアンルーレットである。ベトナム兵たちは捕虜に一発の弾の込められたリボルバー拳銃を渡し、それを自らのこめかみに向け引き金を引かせて、それを楽しんでいた。
狂気のゲームが繰り広げられる中、3名は一瞬の隙をつき、収容所からの脱出に成功する。
その後、マイケルは無事に帰国したものの、ニックはベトナムで行方不明状態であること、また、スティーブンは手足を失い精神も病んだ状態で陸軍病院で療養中であることを知る。
ディアハンター 病院

マイケルがスティーブンのところへ見舞いに行ったところ、スティーブンから、南ベトナムの首都サイゴンより彼宛に謎の送金が続いていることを知らされる。
マイケルは、ニックが送金していることを直感的に覚り、陥落寸前のサイゴンへ飛んだ。
++++++++++++++++++++

久々に観て感じたのは、この映画はヨーロッパ人に好まれる作り方をしているな、ということでした。カメラワークや展開がスローなんですけれど、ストーリーやセリフはもちろん、細かい画面構成に至るまでマイケル・チミノ監督の美学が集約化されており、奥行きの深い映画になっています。

さて、この映画で私が30年間、理解できなかったのは 「(マイケルは) スティーブンから、南ベトナムの首都サイゴンより彼宛に謎の送金が続いていることを知らされる」 の部分でした。

この送金はサイゴンに残るニックからのものなのですが、なぜニックがスティーブンに金を送っていたのか?

その謎を解くヒントは、結婚式&壮行会の最後のシーンにありました。

結婚式を迎えて、アンジェラのお腹は膨らんでいましたが、お腹にいる子は、夫となるスティーブンの子ではありませんでした。それは次のシーンで明らかになります。

++++++++++++++++++++
スティーヴン「アンジェラとは寝ていない」

ニック 「そうか」

スティーブン「とっておきの秘密さ」

ニック 「忘れるんだ」

スティーブン「でも出産したら?」

ニック 「彼女の問題だ。お前は心配するな。気にするな」
++++++++++++++++++++

そう、アンジェラのお腹の子の父は、ニックだったのです。しかし、お人よしのスティーブンは親友のニックが婚約者を寝取った相手だとは気付いていません。ニックは冷静を装いながらも、自分の犯した罪の重さに苦しみます。

続く画面の展開を見る限り、同じ親友のマイケルは(デ・ニーロ)は、ニックがアンジェラを寝取ったことを、すでに感づいていたようです。ニックは自分の罪をマイケルに打ち明けようとしますが、結局、言い出せないまま戦場へ向かうことになります。

その後、戦場で九死に一生を得たものの、ニックは精神に異常をきたし、自分が何者であるかもわからぬほどに病んでしまいます。しかし、スティーブンに対する罪の意識だけは深層心理に残っていて、それが彼をして、ロシアンルーレット賭博で儲けた金をスティーブンに送金せしめたのでした。

私は妻に、「なぜニックがスティーブンに送金していたのか、理由がわかったよ」と話したところ、妻は納得しませんでした。

ところが、このDVDには、「マイケル・チミノ監督によるコメンタリー」という特典が付いておりまして、これを観たところ、監督は明確に「アンジェラのお腹の子の父はニックだ」と述べおり、これで妻も納得してくれました。ニックが送金を続けた理由についての語りはありませんでしたが、私は自説に自信を持っています。

ディア・ハンターにおける長年の謎がすっきり解けて嬉しく思いました。

それと同時に、ディア・ハンターという作品は変わらないままだけれども、この謎を解くために自分は30年という年月を要した、という事実に感慨深いものがありました。同じものを目にしても、昔は見えなかったものが今は見えてきるのかな、と。

今回、この映画をじっくり観たところ、細かいところで様々な謎を見い出しました。今の自分はそれが解けませんけれど、30年後の自分ならできるかもしれません。そうなれるように進歩を続けたいものです。
関連記事

コメント

非公開コメント

ディアハンター

繰り返し見ていたのにそこまで理解していなかった、有難うございます。デ・ニーロ、ウォーケンすごい役者ですデッドゾーン、トルーロマンスでのデニスホッバーとの絡みは凄すぎ。

レオンさんへ

コメントありがとうございます。
昔の名作を久々に観てみるというのも、良いものだと最近感じています。
私の10歳の娘にも、何年かしたらディアハンターを見せたいですね。
カレンダー
10 | 2018/11 | 12
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

検索フォーム
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
学問・文化・芸術
407位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
哲学・思想
42位
アクセスランキングを見る>>
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。