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西郷さんの伝記で感じた世のデタラメのありがたさ

西郷の征韓論
カスタム743(M) ― ペン
色彩雫 紫式部   ― インク


日本の伝記 西郷隆盛   (解説:立教大学教授  蔵持重裕)

西郷は結局政府を去ってしまいます。従来は西郷が征韓論をとなえ、大久保らに反対されて下野したといわれてきました。しかし、どうもそうではなく、武力侵略を主張する板垣らをおさえ、平和的な交渉によって国交を開こうと、西郷自身が使節になることを主張したのです。

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日本の歴史上、最も重要な局面であり、かつ、極めて状況が複雑でわかりにくいのは、明治維新前後と太平洋戦争前ではないでしょうか。

明治維新前後のところは、司馬遼太郎の作品をいくつも読み、それなりに理解してきたつもりですが、それでも頭に焼き付けるのは大変です。そこで先日は、娘の本棚にあった、西郷隆盛の伝記マンガを読んでみました。
まんが 西郷隆盛

そこで自分にとっては青天の霹靂ともいえる、驚きがありました。

私は大学受験の時 「征韓論を主張する西郷は、明治政府と対立し、政府の要職を辞任した後、鹿児島に戻った」 と習いました。

ところが、上述のとおり、現在は正反対に 「西郷は征韓論に反対した」 とみられているのです。

戦国時代のように遠い昔のことであれば資料も少ないですから、資料の発見とともに歴史の解釈が変わることは理解できます。しかし、維新の頃になれば資料もたくさん残っているはずですから、普通に考えればこれほど大きな差異は生じないはず、と歴史学者でもない一般人は思ってしまいます。

今回の件を通じ、歴史の教科書の記述には事実に反することが、まだまだ沢山残っているという現実を、改めて思い知らされたしだいです。

それにしても、私が大学受験をした頃、「西郷隆盛は政府の要職を辞し、鹿児島に戻った。その理由な何か述べよ」 という問題を出した大学もあっただろうと思うのです。

この当時でも、「実は、西郷は征韓論に反対の立場をとっていた」  という説はあったでしょう。この説を知っている歴史マニアの受験生がいたとして、この問題に対して 「韓国への武力侵略を主張する明治政府に反対したため」 と回答したら不正解だったことになります。

もしかしたら、ここでの減点が響いて、彼(彼女)は希望の大学に合格できなかったかもしれません。

歴史の問題における西郷さんの話は氷山の一角にすぎず、歴史以外でも受験におけるミスは数えきれないほどあるはずです。毎年、多くの受験生がそのおかげで泣き、笑っています。

受験ならば、まだ点数で決まるだけマシかもしれません。就職試験における採用・不採用の基準なんて、よくわからないですもんね。

そう思うと運命って、はかないものだなあ、と思います。

大学受験や就職で人生の全てが決まるわけでは全然無いし、希望の大学や企業に不合格だったことが幸いしてその後の人生がうまく進むことだってあるかもしれません。

それでも、やはり大学受験や就職は人生における重要なターニングポイント。それが、こんなデタラメなことで左右されて良いものかと思ってしまいます。

しかし、よく振り返ってみれば、受験や就職に限らず、人生はデタラメの連続です。この世は 「デタラメ」 というモノで埋め尽くされていると言ってよいくらいです。デタラメが存在しないのは、数学や物理の理論の世界くらいなものでしょう。

この世に、数学や物理の世界のように、デタラメというものが存在しないとしたら、何と味気ないものになってしまうことか。デタラメのおかげで、人生にドラマが生まれ、人は泣き、笑い、楽しむことができると思うのです。

そう思うと、デタラメって、ありがたいものかもしれません。

デタラメが自分にとって吉と出るときでも、凶と出るときでも、等しくデタラメを味合う。そんな仙人のような境地に私も達したいものですが、道は遠そうです。


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以前、中学校の英語の教科書における間違いについてお伝えした 「間違いのある教科書で授業を受けた世代です」 という稿もあります。もしよろしければ御覧ください。
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