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処女と熟女とワインの関係

開高 健  処女と熟女とワインと
モンブラン320 (EF)
モンブラン ― ミステリーブラック

開高 健 :  知的な痴的な教養講座
第31章 ワイン

デカンタージュが教えることは、なにか? それは、一本のワインには二人の女が入っているということなんだ。一人は、栓をあけたばかりのときの処女、もう一人は、それが熟女になった姿である。一本のワインで、処女と熟女のふたつが楽しめる。一人の人間でこれを楽しもうと思ったら、最低でも十年ぐらいの時間幅がいるけれども、ワインならこれが三十分ほどで味わえるんだ。そうすると、ワインは女よりいいということになるかナ。
ただし、人間の女とワインも違うところがある。ワインは栓をあけて処女を楽しむが、人間の処女は栓をして味わうという一点である。
====================

アルコール飲料を男性系と女性系に分けるとしたら、どうなるでしょう?

男性系は、ガツンと来る蒸留酒がピッタリきそうです。ウィスキー、焼酎、ウォッカ等。

女性系は、やさしさのある醸造酒。ワインや日本酒。ただし、醸造酒の中でも、ビールは、その持ち味である苦味のせいか、男性系ドリンクのイメージがありますね。

酒をこよなく愛した開高 健が、ワインについて語ったのが上記の文です。デキャンタージュによるワインの変化を、処女と熟女になぞらえるという、この鋭い感性。 「そうすると、ワインは女よりいいということになるかナ」 なんて箇所、思わず笑ってしまいました。

さて、この文章に辿り着くまで、文豪の思考回路はどう動いたのか推測してみたいと思います。

1) ワインについて一文を書いてみよう。
2) ワインの対局に位置する飲み物は何だろうか? コニャックか? 醸造酒 VS 蒸留酒という視点で考えればそうだけれど、コニャックよりもウィスキーの方が、なんとなく対局に位置するように感じるな。
3) ウィスキーがワインの対局にあると感じた理由は何だろうか? 女性的なワインに対して、男性的なウィスキーという感覚か。
4) そうすると、ワインを女性になぞらえて文を書いたらおもしろいかもしれない。
5) ワインの特徴は何だろう? デキャンタージュか! 
6) デカンタージュの味の変化を女性と結びつけて考えたらどうなるか? 処女と熟女か!これで文が書けるな。

開高さんのこのコラムが、私の推測した経緯で生まれた確率はゼロに等しいでしょう。しかし、今回のように、自分が感銘を受けたクリエティブな仕事や作品に触れたとき、「この人はどうやって、この作品を創ったのか?」と考えてみることは、決してムダなことではないと思うのです。自分がクリエティブな仕事をしようと思うのなら、こうした思考のシャドーボクシングを繰り返すことが基礎になると思うんですよね。

余談になりますが、開高さんはデキャンタの代わりに、尿瓶を使ってデキャンタージュしていたそうです。たしかに、新品の尿瓶を使えば、デキャンタそのものです。

友人を自宅に招いて、こんなイタズラやってみたいものです。

友人 「このデキャンタ、面白いフォームをしているね?」
私  「ああ、これね。実は尿瓶なんだ。新品を使っているけれど」

友人の奥さんは、二度と私に口をきいてくれないでしょうね。
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