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昔の英語には主語が無かった

渡部昇一 歴史の読み方

Pen : PeliKan - M400 (F)
Ink : Pilot – Konpeki

日本語はあまり主語を使わないなどといわれるが、英語にしろ、元来、小部族で存在していたころは、主語などめったに使わなかった。英語には必ず主語があるが、日本語には主語がなくてもよいなどというのは、英語の歴史を知らない人だけが言うことである。
しかし、英語にしても、しだいに英語圏が広くなると、主語をはっきり整理しなければならなくなる。日本語の場合は、あくまでも家族用語のようなものだから、家族の中で主語から述語までをはっきり言っていたのでは、むしろ不自然に聞こえる。

渡部 昇一 : 歴史の読み方
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渡部昇一 画像
2017年4月16日、偉大なる知の巨匠、上智大学名誉教授の渡部 昇一先生が永眠されました。ご冥福をお祈りします。

渡部先生は1974年に出版された 「ドイツ参謀本部」、1976年 「知的生活の方法」 といったベストセラーをきっかけに、様々な分野における本を意欲的に書かれた方でした。

ドイツ参謀本部

知的生活の方法 渡部昇一

ウィキペディアによると、蔵書は14万冊を超えるとのこと。1日に1冊の本を読んでも384年かかる量ですから、常人には及びもつかない世界です。
渡部昇一 蔵書

そんな渡部先生の本を読み返していて、目に止まった箇所がありました。上述の 「英語にしろ、元来、小部族で存在していたころは、主語などめったに使わなかった」 という部分です。先生の専門は英語学ですから、この言葉に誤りはないでしょう。

現代の英語から考えると、「主語の無い英語」 というのは想像もつきませんね。

しかし、言語の発達過程をイメージしてみると、同一言語を用いるコミュニティが狭ければ狭いほど、少ない言葉で十分なコミュニケ―ションが成立するということは理解できます。

たとえば、旦那さんが離れたところから 「おーい」 とひとこと奥さんに声をかけたら、その声のト―ンで、「あっ、お茶を持ってきてくれ、っていうことね」 と奥さんは推測できる、なんてケースがそれに相当します (*我が家でもこんな以心伝心の夫婦関係になればと憧れます)。太古の世界における人のコミュニケーションは、ほとんどがそんなベルだったのではないでしょうか。

したがって、どの言語においても、言葉が生まれた当初、主語は不要だったと考えるのが自然です。

やがて、民族間の接触が増え、社会が複雑化するとともに、多くの言語において主語は必要なものになってゆきました。

こうした社会変化は世界に広まり、ついには主語を必要とする現代英語に落ち着いたわけです。

日本においても同様に、社会の変化が起こりました。しかし、日本語においては依然として主語は曖昧なままです。なぜなのでしょうか。

林 望先生は、「文章の品格」 という本の中で、日本語の主語について次のような言葉を残されています。

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日本語には二人称が無い、ということをご存知でしょうか。いや、そんなことはないよ、「あなた・きみ・そなた・おまえ」 いろいろあるじゃないか、と反論が聞こえそうです。
しかし、じつはこれらの 「一見二人称に見える言葉」 は、語源的に見れば、それぞれ 「あちらにいる人、たいせつな方、そっちの方にいる人、目の前にいる人」 とでも言うべき言葉で、英語のyouのように、それ自体がニ人称の代名詞として存在していた言葉ではありません。
じつは日本では古来、相手の名前を打ち付けに呼ぶのは非常に無礼なことだと考えられてきました。それは名前にはその人の魂が宿っているからで、そういう大切なものを安易に口にするのは、相手の生命を脅かすものだとさえ思われていたのです。
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林 望  文章の品格

現代に生きる我々にとって、「名前にはその人の魂が宿っているからで、そういう大切なものを安易に口にするのは、相手の生命を脅かすものだとさえ思われていた」 なんていう意識は全く無いと言ってよいでしょう。しかし私は、依然として日本人の潜在意識の中に、そういう考え方が眠っているのではないかと思うのです。このため、「相手の名前を打ち付けに呼ぶのは非常に無礼なこと」 という認識が今も続いているのではないでしょうか。

話は元に戻りますが、では、日本語は、主語の使用を控えめにしたまま、どうやって社会の複雑化に対応していったのでしょうか。

その答えは、世界屈指の、高度に発達した敬語システムにあります。敬語があるから、主語を省いても、文脈により、それが誰を指しているかを察することができるわけですね。
keigo

日本人は子供の頃から主語を使わない会話の環境に慣れているので不自然には感じませんけれども、主語を使わずに敬語を使って微妙な距離感を演出するというのは、世界でも稀にみる高度な技能なのです。

日本人の持つ繊細な感覚は、世界の中でも突出していると私は考えていますが、日本人がそのような特徴を持つに至った理由のひとつとして、敬語を持つ日本語の特殊性があげられるでしょう。

これからの時代、海外の人々は、ますます繊細な日本文化へ注目してゆくはずです。しかし、どれほど海外が日本を模倣しようとも、日本文化の強さの源泉が、日本語という言語に根差したものである以上、決して追いつかれることはないのです。

「日本人の自己主張が足りないのは、日本語は主語が曖昧だから」 とか、「日本人はYes、Noがはっきりしない」 なんていう論調を目にすることがありますが、そんなことは全然、気にしなくてよいと思います。それが日本語の特徴であり、日本人の特徴なんですから。

日本人は高度な日本語を操るからこそ、オリジナリティ溢れる日本文化を築くことができ、また、今後も世界の中で高い競争力を保ってゆくことができるのです。

逆に言うならば、日本文化と日本語は深く結びついているがゆえに、「日本文化を学びたい」 と希望する外国人は、日本語を習得しなければ、文化の真髄には近づけないということになりましょう。

AIが急速な進化を続ける中、超高度の自動翻訳機が誕生するのは時間の問題。

日本が世界の競争の中で勝ち残っていくための鍵は日本文化を磨くことにあり、だからこそ、未来の日本を担う子供たちの日本語力を高めることが、国力強化に向けて最短の道であると私は信じています。小学校で、お遊び程度の英語の授業に時間を費やす余裕はありません。
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羊羹とカマンベールの奇妙な組み合わせ

羊羹とカマンベールチーズ1

欧米路線など、長距離路線のビジネスクラスに乗ると、食後のオプションとして、デザートかチーズを選択することができます (下の写真)。ちなみに、「デザートかチーズ」 と記しましたが、欲張って両方を取っても文句言われたことはありません。

ビジネスクラスのチーズプレート

このチーズプレートには、だいたいアプリコットなどのドライフルーツ、もしくはジャムが付きます。食べてみると、チーズとドライフルーツって、相性が良いんですよね。チーズの塩味と甘味が混じり合い、チーズの良さが引き立つ感じがします。

そんな記憶がかすかに残っていたからでしょう。冷蔵庫の奥底に、賞味期限がはるか前に切れていた虎屋の羊羹を目にしたとき、買い置きしておいたカマンベールチーズと合わせることを思いつきました。

そもそも、羊羹って、最近は昔に比べると甘さ控えめになったとはいえ、それでも甘い! 我が家ではなかなか消費が進まない存在です。

「羊羹の甘味とチーズの塩味はきっと合うはず」 と信じ、上の写真のようにスライスしてみました。

食べてみると、カマンベールの少しクセのある香りとコクが、羊羹の甘味と調和して、各々の素材の旨みが際立つのがわかりました。私は、ジョエル・ロブションがこのデザート食べたら、「トレビアン!」 と言ってくれると確信しています。

羊羹とカマンベールチーズ2

スライスのやり方をこのように変えるのも一興かと。

ちなみに、今回はカマンベールチーズを使いましたが、他のチーズでも楽しめると思います。けれども、コクのあるカマンベールがベストコンビネーションでしょう。これに合うお酒は、ウイスキーのオンザロック、もしくはコニャックかな。

あるいはこれからの季節、よく冷やした水ようかんに、マスカルポーネチーズを添えるコンビネーションも映えそうです。この場合は、ビッシリ冷えたシャンパンがお似合いだと思います。

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<追記>
この羊羹とカマンベールのサンドイッチを、天ぷら、もしくは衣をつけてフライしたら、チーズが溶けて、これまた別次元のデザートに変身するかもしれません。揚げ物をめったにやらない我が家では、なかなか実現しそうもありませんが。。。
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