伝説のステーキハウス、ピーター・ルーガー訪問記

ピータールーガー ポーターハウス 2人前

ニューヨークのブルックリンにある「ピーター・ルーガー」というステーキハウス。
(Peter Luger Steak House : 178 Broadway, Brooklyn, NY 11211-6131)

この店の名を私が初めて知ったのは、1994年、初めての海外出張の時でした。ユナイテッド航空の機内誌に掲載されていた「全米のステーキハウス、Best 10」という記事の、第一位にその名はありました。

ステーキ好きの私は、「いつの日かピーター・ルーガーに行ってみたい」という夢を抱いてきましたが、そのチャンスはなかなか訪れませんでした。仕事でニューヨークへ行くことはあっても、場所がマンハッタンから少し離れているため、限られた時間の中では行きにくいのです。

しかし、それでも、「いつかは行けるだろう」と思い、その機会が訪れる日を待っていました。

そんなふうに過ごしてはや22年。気がつけば、ビジネスマン人生も後半戦に入っています。引退後、プライベートでニューヨークに行くことはたぶん無いでしょうから、焦ってきました。

そんな中、5月にニューヨークへの出張が決まったとき、「たとえどれほどスケジュールがタイトであっても、ピーター・ルーガーだけは絶対に訪問しよう」と固く心に誓ったのでした。

そしてついに5月6日、長年の夢が実現する時がやってきました。
ピータールーガー 入口

「Peter Luger」の看板を目にしたときは、感慨深いものがありました。ステーキ大好き人間の私にとって、ピーター・ルーガーは、それくらい思い入れの深いものでした。

ただ、そのステーキの味については、過度な期待はしていませんでした。ステーキは、肉に塩をして焼くだけのシンプルな料理です。シェフの技術や想像力により大きな差が出るフランス料理などとは異なりますので、一流ステーキ店のレベルに達してしまうと、そこから先は他店と大きな差をつけにくいと言えます。

ですので、私の興味は、「ステーキそのものでは大きな差がつくとは思えないのに、なぜピーター・ルーガーが他店を引き離して全米一と称されるのであろうか?」という点ありました。

まず店内に入りますと、さすが創業1887年のオーラといいますか、昔の映画で見るような、レトロな時代のアメリカの雰囲気が漂い、「これ、いいなあ」と思いました。

席についてメニューを渡されます。ここに来る前から「ポーターハウス(いわゆるTボーンステーキ)を食べよう」と私は決めていました。驚いたのは、この店のメインディシュが、ほぼポーターハウスに限定されていることです。
ピータールーガー メニュー

普通のステーキハウスは、「ニューヨーク・ストリップ」、「サーロイン」、「フィレ・ミニヨン」、「リブ・アイ」等々のステーキを用意しているわけですが、この店のメニュー中央をご覧いただくとわかるとおり、「ステーキ二人前」、「ステーキ三人前」、「ステーキ四人前」、、、としか書かれていません。「ポーターハウス」とは書いてありませんが、何も書いていなくても、店側と客側が互いにポーターハウスであることを認識しているわけです。この仕組み、すごいと思いました。ちなみに、中央下段に、申しわけなさそうに、リブ・ステーキだけが記載されています。

ステーキといえば、赤ワイン。
ピータールーガー ワインリスト

ワインリストをみると、上から三行目に店名の「Peter Luger」という名のハウスワインがあるではないですか。お値段も65ドルとお手軽なので、ウエイターに「このワイン、イケます?」と聞いてみました。

すると、「いや~、私、ワインはよくわかんないですけど、多分いいんじゃないですか。とにかく、うちの店は、料理は最高だけれど、サービスは最低なんで、ご勘弁願います」という回答。この見事な切り返しには思わず大爆笑で拍手してしまいました。

さて、肝心のステーキ。ミディアム・レアの注文どおり、見事なミディアム・レアでした。肉質、焼き加減、塩加減、どれも完璧。しかし予想どおり、他の北米の一流ステーキ店と比べ、この点では大きな差はありませんでした。

大きな差は、そのオイルにありました。冒頭の写真だけではわかりにくいのですが、ステーキの乗った皿は高さが傾いており、写真では右上にオイルが溜まるようになっています。

このオイル、塩味はありません。牛脂と上質なピーナツオイルなどをブレンドして作られていると見ました。切り分けたステーキをこのオイルに漬けて食べると、旨みが増すんですね。こうしたオイルは他のステーキ店では見られないものです (*ピーター・ルーガーから派生した店で、これと似たオイルを出す店があります)。

ステーキを切ってはオイルに漬けて味わうことしばし、「ピーター・ルーガーの名を不動のものにしているのは、この門外不出のオイルにあるんだな」と私は思いました (「Peter Luger ブランド」の赤ワインも、goodでした)。
ピータールーガー ワイン

最初にオーダーした二人前のポーターハウスは、もう一人の友人と争うようにして食べたため、すぐに消えてしまいました。そこで、追加でリブ・ステーキを注文。こちらの肉質は、ポーターハウスのサーロイン側と似たかんじでした。ミディアム・レアでお願いしたのですが、来たのはレアだったので、「ちょっとだけ焼いてくれる?」とお願いしたところ、戻ってきたのはミディアムでした。ミディアムでも美味しかったです。それでも、このお店では、やはりポーターハウスにとどめを刺すと思いました。

デザートは、友人と二人でアップルパイとチーズケーキをシェアしました。どちらもほどよい甘さで美味しかったのですが、アップルパイのホイップクリームの量にはびっくりしました。この驚きのボリュームが、アメリカらしくて良いです。
ピータールーガー アップルパイ

Peter Lugerは、レストン周辺も下町風、店内も気さく、料理も気取らず、とっても落ち着く店だと思いました。ただし、お味と値段は一流ですね。

ステーキファンならば、一生に一度は訪れる価値のある、名店だと思います。
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